『タオ : 老子』(加島祥造,筑摩書房,2000)読了。
自分の心に引っかかりのあったところを備忘録として書き留めておく。
人の頭に立つ人間は、
下の者たちを信じなくなると、
言葉や規則ばかり作って、それで
ゴリ押しするようになる。(p48)
みんながびくびくすることに自分も
びくびくしていたら、それこそ
切りがないんだよ――果てしがないんだよ。(p55)
流行しているものは
もっと流行らせれば、
たちまち消えてしまう。だから、もし
奪いとりたいものがあったら、それに
まずたっぷり与えることさ。(p99)
名声やお金にこだわりすぎたら
もっとずっと大切なものを失う。
モノを無理して溜めこんだりしたら、
とても大きなものを亡くすんだよ。
なにを失い、なにを亡くすかだって?
静けさと平和さ。
このふたつを得るには、
いまの自分の持つものに満足することさ。
人になにかを求めないで、これで
まあ充分だと思う人は
ゆったり世の中を眺めて、
自分の人生を
長く保ってゆけるのさ。(p125-126)