ショッキングな数字を挙げて不安を煽っているニュースなどをよく拝見します。
下記「リスク比較セット」を使うと,無味乾燥な数字によるリスクを感覚的に(そこそこ正確にも)理解することができます。
過剰な不安を抑えることができるかもしれません。
出典は『リスクのモノサシ』(中谷内一也,日本放送出版協会,2006)。
良書です。
[標準化されたリスク比較セットの一案](p118,図表4-1)
ガン 250
自殺 24
交通事故 9
火事 1.7
自然災害 0.1
落雷 0.002
(10万人当たりの年間死亡者概数)
例えば,食中毒のリスク。
[食中毒のリスク](p132,図表4-5)
ガン 250
自殺 24
交通事故 9
火事 1.7
食中毒(1960年) 0.27
自然災害 0.1
食中毒(1980年) 0.017
食中毒(2000年) 0.004
落雷 0.002
(10万人当たりの年間死亡者概数)
食中毒で死ぬリスクは年々低くなっている。
落雷で死ぬリスクの2倍。
次に,入浴中のリスク。
[入浴中のリスク](p133,図表4-6)
ガン 250
自殺 24
交通事故 9
入浴中の水死 2.6
火事 1.7
自然災害 0.1
落雷 0.002
(10万人当たりの年間死亡者概数
入浴中の水死のリスクは意外と高い。
この「リスク比較セット」を使い,リスクを相対的に比較する癖をつければ,過剰な不安――近年の例だと放射能汚染についてとか――を抑えることができるかもしれません。
本書のデータはちょっと古いので,最新のデータはネットで拾ってくるといいと思います。
そんぢゃね!