はやく真人間になりたいよぅ(仮)

ゆるミニマリストの元ヒキニートが真人間になるためのブログ@oekakids

能々(よくよく)思へば、此の世の楽(たのしみ)には心をなぐさむるにしかず。

だがよく読めば、この「貧男、差図を好む事」の急所は、

 

――能々(よくよく)思へば、此の世の楽(たのしみ)には心をなぐさむるにしかず。

 

この一行にあるのは明らかだ。

 

 長明にとって最も尊いのは、現実の世での成功や、栄耀栄華といった外面的なことにあるのでなく、目に見えぬ心というものを安らわせること、慰めること、楽しませること、充実させることの一事にあったのだ。

 

 その慰め楽しませる手段は何でもよい。(p195)

 

『すらすら読める方丈記

中野孝次講談社,2012)