はやく真人間になりたいよぅ(仮)

ゆるミニマリストの元ヒキニートが真人間になるためのブログ@oekakids

所有の少ない人ではなく、渇望の多い人が、貧しいのです。

エピクロスの、

 「楽しき貧しさは、美(うるわ)しき哉」

を引いて、それをセネカが自分の言葉に変えたのだが、二人の名人の合奏を聴く思いがする。

貧乏が楽しいものになったら、それはむろんもう貧乏ではない。

所有の少ない人ではなく、渇望の多い人が、貧しいのです。

「手紙」2-6

(中略)

 

「往生要集」の、

 「足ることを知らば貧といへども富と名づくべし

 財ありとも欲多ければこれを貧と名づく」

とまるでそっくりの考え方だ。

賢者の考えは、古今東西にわたって変らないのである。

(p80-81)

 

※文章を読みやすくするために,一部文章の順番を入れ替えています。

 

『ローマの哲人 セネカの言葉』

中野孝次岩波書店,2003)